蝸牛記 |
by moriko1012
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朝一の飛行機で上京。なんだか興奮していたのか昨日はほとんど寝ていない私。睡眠不足気味ながらなんとか乗り遅れずにすみました。晴れていたこともあり機内からは富士山が綺麗に見えました。いつもは最終便とかに乗るので私的には貴重な体験です。 羽田から渋谷に移動して西武で化粧品を買う。朝の渋谷は比較的に空いてる。
その後妹と合流して三軒茶屋へ。ランチするとちょうどいい時間になったので、世田谷パブリックシアターへ。 以降ネタバレ ライフ・イン・ザ・シアター 13:00 I列下手 ロバート 市村正親 ジョン 藤原竜也 背景は空席の劇場の座席。多分世田谷パブリックシアター。幕があくと、もう一枚緞帳が降りる。劇中劇のシーンになると、それが開き役者は基本的には客席に背を向けて劇中劇を演じる。 ベテラン俳優のロバートは時にコミカルに笑いをとりながら会話を進める。市村さんお得意のスタイル。 ジョンは最初は初々しい新米俳優で藤原さんはフレッシュに弾けたかんじ。彼を舞台で観るのは昨年のロミジュリ以来だけど今回は幾分男っぽいかな。 芝居は時系列通りに進み、やがてベテラン俳優には老いが忍び寄る。一方俳優としてのキャリアを着々と積むジョン。いつしか二人の関係は変質していくことになる。ジョンのロバートへの尊敬の念はやがて失望や疎み、憐れみへと変化していく。ロバートのジョンに対する態度もだんだんと屈折したものとなる。自らが喪ったものをふんだんに持っているジョンへの羨望や妬みなど。 ロバートは遂には舞台上でセリフを忘れ幕が途中で降りてしまうことになる。その後劇場を去る決意をするのだが、この時に二人の関係に大きな変化が起こる。劇場をでる時ロバートはジョンに「お疲れ」と言いジョンはそれに答えて「お疲れ様」という。このセリフが最後に逆になるのだが、これはロバートがその役目を終えジョンがロバートの立場になったことを表現していたのではないだろうか。 どんな世界でも「追う者」と「追われる者」は存在する。役者の世界はこの二者が同じ板の上に乗る。一旦幕が開けばその二者はそれぞれに役目を果たす平等な状態になる。そうでないと芝居は全くつまらなくなってしまうのだから。 この一種特殊な関係がこの作品の根幹にあり、またこれを面白くしていると思う。 最後にロバートが空席にむかって、ありがとうと繰り返し礼をし、最後にありがとうございました、と言って去ったのが印象的だった。 重くなりがちなテーマだけど作者マメット氏によればコメディでもあるらしいので、そこここに笑いは散りばめてあったんじゃないかな。 演出的なことに言及するならば、暗転の多用が少し集中を欠くことがあった。もちろん一幕ごとにシーンが変わりセットも変わるのだから、暗転しないのはかなり難しいとは思うけど。 あとデモクラシーでも使われていたスライド状のツイタテが場転に使われていた。金網みたいな雰囲気で、役者っていうのは芝居という見えない檻に囚われている存在、というような意味合いなのかなぁと邪推してみたり。 あと二人とも舞台上でよく脱いでいたなぁ。藤原さんは特に背中をさらしていた。なんだか変な言い方になるけど美しい背中でした。 休憩なしの二時間濃密な時間を過ごすことができて満足です。 あとこの芝居は観る人の年齢や立場で捉え方が随分違うように思う。10年後くらいにまた観てみたい気もする。 観劇後妹と別れ久しぶりに親戚の家へ。会うのも数年振りだったけど家に行ったのはなんと10年振り。食事をご馳走になりました。 明日はバーゲン行ってレミゼソワレ。約一月ぶり!
by moriko1012
| 2006-04-22 22:44
| 観劇レポ
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